cinema note*

観た映画のことをつらつらと。グザヴィエ・ドラン、フランソワ・オゾン、ペドロ・アルモドバルなどクィア映画に傾倒しています。

ファティ・アキン『50年後のボクたちは』-行方知らずの救世主

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主人公のマイクは14歳で、14歳はきっと彼にとっての人生の節目の歳である。私の節目の歳として思い出すのは、窒息しそうだった16歳。
マイクと同じく、あの頃世界は学校と家庭の限られた空間のことでしかなく、どちらにも居場所がなかった。
あの時どこか旅に出る勇気があったなら、マイクと同じように自分が抱えている問題は大した問題ではないと笑えただろうか。いずれにしても一人では身動き一つ取れなかった私には、連れ出してくれる救世主が必要だった。心待ちにしていたのに現れてくれなかった、チックのような存在。

何処かで燻っている若き魂にきっと現れてくることを祈って。現れてくれなかったとしても、この映画がその代わりとなってくれることを願って。

以下、リアルサウンド映画部様に映画評を寄稿しました。
http://realsound.jp/movie/2017/09/post-110922.html