cinema note*

観た映画のことをつらつらと。グザヴィエ・ドラン、フランソワ・オゾン、ペドロ・アルモドバルなどクィア映画に傾倒しています。

ファティ・アキン『50年後のボクたちは』-行方知らずの救世主

主人公のマイクは14歳で、14歳はきっと彼にとっての人生の節目の歳である。私の節目の歳として思い出すのは、窒息しそうだった16歳。 マイクと同じく、あの頃世界は学校と家庭の限られた空間のことでしかなく、どちらにも居場所がなかった。 あの時どこか旅…

エドガー・ライト『ベイビー・ドライバー』-二人には明日がある

車にも音楽にも無知な女子でも虜になってしまう映画、それがエドガー・ライト監督の最新作『ベイビー・ドライバー』でした。詳しくはリアルサウンド映画部様にて映画評を寄稿しています。 http://realsound.jp/movie/2017/08/post-105094.html

2017.06.25 Perspectives トラン・アン・ユン×橋口亮輔

フランス映画祭の特別イベントとして実現された今回のトークイベント。 短い時間ながらも日・仏それぞれを代表する監督なだけあって、充実したお話を伺うことができた。まず、トラン・アン・ユン監督は「映画には二種類ある」ということを教えてくれた。 一…

マイク・ミルズ『20センチュリーウーマン』-最強の1970'sムービー

純白のフォード・ギャラクシーが炎上している。 そんなファースト・ショットから始まる「1979年」を描いた物語、それがマイク・ミルズの新作『20センチュリーウーマン』である。 『人生はビギナーズ』はミルズの父がゲイをカミングアウトしたことがきっかけ…

ドゥニ・ヴィルヌーヴ『メッセージ』-言葉が与えしもの

ドゥニ・ヴィルヌーヴ監督 『メッセージ』(2016年、アメリカ) ジュリアン・ムーア主演『アリスのままで 』は、皮肉にも言語学者であるアリスが、若年性アルツハイマーによって言語を失っていく映画であった。 言語の消失は、すなわち彼女の世界そのものの…

石井裕也『夜空はいつでも最高密度の青空だ』-「死」は青い光を纏う

『夜空はいつでも最高密度の青色だ』(2017年、日本) 監督:石井裕也 キャスト:池松壮亮、石橋静河、松田龍平何故これほどまでに映画の歴史は「青」、その色に魅せられてきたのだろうか。『ムーンライト』で黒人の肌を美しく輝かせる色が青じゃなかっ…

オリヴィエ・アサイヤス『パーソナル・ショッパー』-”uncanny”

『パーソナルショッパー』(2016年、フランス) オリヴィエ・アサイヤス監督クリステン・スチュワート演じるモウリーンは絵を描く傍ら、パーソナルショッパーと呼ばれるセレブなど多忙で自分では買い物に行く時間がない人の買い物代行業をしている。遠距離の恋…